受注管理だけ必要な企業のシステム選定法|楽楽販売連携のポイント

「受注管理だけで十分」は本当か?和歌山の食品製造業A社の事例
従業員50名、取引先200社を抱える和歌山の食品製造業A社から、こんな相談がありました。「うちは発注管理も在庫管理も別システムでやっているから、受注管理だけできるシステムが欲しい。予算は月5〜6万円で」という内容です。
一見すると合理的な判断に思えます。不要な機能にお金を払う必要はないし、必要な機能だけを安く導入できれば理想的です。しかし、この考え方には大きな落とし穴が3つ隠れています。
落とし穴1:「受注管理だけ」のシステムは意外と少ない
市場を調べてみると分かるのですが、純粋に受注管理だけに特化したシステムというのは実はあまり存在しません。なぜなら、受注業務は必ず在庫確認や出荷手配と連動するからです。
A社のケースでも、現在は商奉行で販売管理を行っており、2026年上旬には楽楽販売へ完全移行する予定でした。つまり、受注データは最終的に販売管理システムへ連携する必要があります。ここで問題になるのが、受注管理システム単体では「受注を受けて記録する」ことしかできず、その後の業務フローとの接続が課題になるという点です。
多くの企業が「受注管理だけ」を探し始めて、結局「受注も含めた販売管理システム」を導入することになるのは、こうした業務の連続性を考慮すると、単機能システムでは不十分だと気づくからです。
落とし穴2:CSV連携の「品質」が見落とされがち
A社は楽楽販売との連携について「CSV形式で出力できればいい」と考えていました。確かに、多くのシステムはCSV出力機能を持っています。しかし、CSV連携には大きな品質差があることを理解している企業は少ないのです。
CSV連携で重要なのは、単にデータが出力できることではありません。楽楽販売側が求めるフォーマットに正確に合致していること、受注データの項目が漏れなく出力されること、そして連携のタイミングが適切であることが重要です。
例えば、受注時に入力した顧客情報、商品コード、数量、単価、納期などのデータが、楽楽販売のマスタと整合性を保ちながら連携される必要があります。ここで項目のマッピングが不適切だったり、データ形式が異なったりすると、手作業での修正が発生してしまいます。
「CSV連携できます」と謳っているシステムを導入したものの、実際には毎回Excelで加工してから楽楽販売に取り込む必要があり、結局手間が減らなかったという事例は珍しくありません。
落とし穴3:電話・FAX受注を減らす具体策が不明確
A社の本当の目的は「電話やFAX受注を減らしてDX化したい」ことでした。しかし、受注管理システムを導入しただけでは、取引先が自動的にWeb発注に切り替えてくれるわけではありません。
月次100〜150件の受注のうち、どれだけをWeb化できるかは、取引先への働きかけ次第です。ここで重要なのは、取引先にとって使いやすい発注方法を提供できるかどうかです。
取引先200社の中には、ITリテラシーが高い企業もあれば、今でもFAXが主流という企業もあるでしょう。すべての取引先に一律でWeb発注を強制することは現実的ではありません。段階的に、まずは協力的な取引先から順にWeb発注へ移行し、それ以外はFAXの自動取込で対応するといった柔軟な戦略が必要です。
正しいシステム選定の3つのポイント
では、A社のような「受注管理に特化したい」企業は、どのようにシステムを選定すべきでしょうか。
ポイント1:将来の拡張性を考慮する
現時点では発注管理や在庫管理が不要でも、3年後、5年後はどうでしょうか。事業が成長すれば、受注と在庫を連動させたいというニーズが出てくるかもしれません。
システム選定では、初期投資を抑えつつも、将来的に機能を追加できる拡張性を重視すべきです。最初はスタータープランで受注管理だけを使い、必要に応じて在庫管理や発注管理を追加できるシステムであれば、長期的なコストパフォーマンスが高くなります。
ポイント2:既存システムとの連携実績を確認する
楽楽販売との連携を前提にするなら、同様の連携実績があるシステムを選ぶべきです。特に、CSV連携の品質については、実際の連携フォーマットやマッピング方法を事前に確認することが重要です。
デモ段階で「楽楽販売と連携した場合、どのようなCSVフォーマットで出力されるのか」「マスタデータの整合性はどう担保されるのか」といった具体的な質問をすることで、導入後のトラブルを防げます。
ポイント3:取引先のDX化を支援する機能があるか
電話・FAX受注を減らすためには、取引先が簡単に発注できる仕組みが必要です。Web発注画面が使いやすいか、取引先ごとにカスタマイズできるか、FAXでの発注も自動取込できるかといった点を確認しましょう。
A社の場合、月次100〜150件の受注のうち、まずは50件をWeb化できれば、担当者の負担は大幅に軽減されます。残りのFAX受注についても、OCR機能で自動取込できれば、手入力の時間を98%削減できます。
Wikiだるまが「受注特化型」企業にも選ばれる理由
Wikiだるまは受注管理、発注管理、在庫管理を統合したシステムですが、「受注管理だけを使いたい」という企業にも多く選ばれています。その理由は3つあります。
まず、スタータープランは月額5万円と、A社の予算にぴったり収まります。発注管理や在庫管理の機能も含まれていますが、使わなければコストは変わりません。逆に、将来的に必要になったときには、追加費用なしで機能を使い始められるというメリットがあります。
次に、楽楽販売をはじめとする主要な販売管理システムとのCSV連携実績が豊富です。導入時に連携フォーマットの設定をサポートするため、導入後すぐにスムーズなデータ連携が実現します。手作業でのExcel加工は不要です。
そして、FAX-OCR自動取込機能が標準搭載されているため、取引先がすぐにWeb発注に切り替えられない場合でも、FAX受注の手入力時間を98%削減できます。段階的なDX化を支援する機能が充実しているため、取引先への負担を最小限にしながら、自社の業務効率化を進められます。
まとめ:「今必要な機能」だけでなく「将来必要になる機能」も視野に
受注管理に特化したシステムを探している企業は、目の前の課題解決だけでなく、3年後、5年後の事業成長も見据えたシステム選定をすることが重要です。
A社のような従業員50名規模の食品製造業であれば、今は受注管理だけで十分かもしれません。しかし、取引先が250社、300社と増えていく中で、受注と在庫を連動させたいというニーズが必ず出てきます。
その時に、また新しいシステムを探して移行作業をするのか、それとも最初から拡張性のあるシステムを選んでおくのか。長期的な視点で考えれば、答えは明らかです。
Wikiだるまは、初期費用0円、月額5万円から始められ、必要に応じて機能を拡張できるシステムです。まずは受注管理だけを使い、事業成長に合わせて在庫管理や発注管理を追加していく。そんな柔軟な運用が可能です。
もし、あなたの会社も「受注管理だけでいい」と考えているなら、一度立ち止まって、この記事で紹介した3つの落とし穴に該当していないか確認してみてください。そして、本当に必要なのは「受注管理だけのシステム」なのか、それとも「受注管理を起点に拡張できるシステム」なのか、改めて考えてみることをおすすめします。
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